会長挨拶
第25回ホルモンと癌研究会
会長 野村 政壽
(久留米大学医学部内科学講座 内分泌代謝内科部門 主任教授)
この度、第25回ホルモンと癌研究会を担当させていただきます。わが国では高齢化が急速に進行し、それに伴い癌患者の数が増加しています。手術法の進歩に加え、分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬などの治療薬の進歩も目覚ましく、癌は長期間にわたり治療を要する慢性疾患の側面がクローズアップされてきています。そして、癌サバイバーや、多くの併存症を有する高齢担癌患者に対する適切なケアも課題となっています。また同時に、治療抵抗性の癌に対する新たな治療法の開発も望まれます。
本研究会は、ホルモンと癌に焦点を当て、診療科を横断した幅広い視点から議論を深める貴重な機会です。今回は「健幸長寿を叶えるホリスティックがん診療」を会のテーマとさせていただきました。最新の研究や治療法をはじめ、患者ケアを含む包括的な癌診療に関する知識を皆で共有し、新たな洞察や知見を生み出されることを期待しています。そして、本研究会が、がん患者が幸せな人生を送ることができる未来への希望を築く場となることを願っています。